北海道の介護認定率ランキング|要介護認定が多い市区町村はどこ?
「北海道で介護サービスの需要が高い地域はどこだろう」——地域の介護事情を知るうえで、介護認定率は重要な手がかりになります。
この記事では、北海道の市区町村を対象に、介護認定率が高い地域をランキング形式でご紹介します。介護認定率とは、65歳以上の高齢者のうち要支援・要介護の認定を受けている人の割合です。全国平均は約56%、北海道の平均は約60.5%です。
ただし、認定率が高いことは「良い」「悪い」と単純に評価できるものではありません。高齢化の進行度、人口構成、介護サービスの利用しやすさなど、複数の要因が影響しています。地域の介護事情を多角的に見るための一つの指標としてご覧ください。
北海道の介護認定率ランキング TOP10
上位5地域の特徴と背景
1位 三笠市(認定率 84.7%)
かつて炭鉱で栄えた空知地方の市で、人口は約7,500人。65歳以上人口は約3,500人で、そのうち約3,000人が要介護認定を受けています。全国でも4位に入る高い認定率です。炭鉱閉山後の人口流出により若年層が減少し、高齢化率が非常に高くなっていることが主な背景と考えられます。
2位 小樽市(認定率 80.5%)
札幌市に隣接する人口約10万人の観光都市です。65歳以上人口は約44,200人で、認定者は約35,600人。上位10地域の中では最も人口規模が大きく、データの安定性が高い地域です。港町として栄えた歴史から市街地に高齢者が集中しており、後期高齢者の割合の高さが認定率に影響しているとみられます。
3位 夕張市(認定率 76.6%)
「財政破綻の町」として知られる空知地方の市で、人口は約6,500人。三笠市と同じく旧炭鉱都市で、閉山後の急激な人口減少と高齢化が進行しました。65歳以上人口は約3,500人で認定者は約2,700人。限られた医療・介護資源の中で高い介護需要を抱えている地域です。
4位 当麻町(認定率 76.4%)
旭川市に隣接する上川地方の町で、人口約6,000人。65歳以上人口は約2,600人で、認定者は約2,000人です。入所系施設は10件あり、町の規模に対しては比較的多い地域。農業が主産業で、冬季の厳しい寒さと積雪が高齢者の日常生活に影響していると推測されます。
5位 乙部町(認定率 74.5%)
檜山地方の日本海沿いに位置する人口約3,200人の町です。65歳以上人口は約1,600人で、認定者は約1,200人。道南の過疎地域の一つで、入所系施設は1件のみ。施設数が限られているため、認定を受けても在宅介護が中心になっている可能性があります。
北海道の認定率にみられる傾向
旧炭鉱都市に高認定率が集中
三笠市、夕張市、美唄市、赤平市、歌志内市と、TOP10のうち5つが空知地方の旧炭鉱都市です。これらの地域は1960年代以降の炭鉱閉山に伴い若年層が流出し、全国でも突出して高い高齢化率を記録しています。認定率の高さは、この人口構成の偏りを直接反映しています。
道内の地域差が非常に大きい
北海道全体の平均認定率は60.5%で全国平均(約56%)を上回りますが、札幌市周辺の都市部と過疎地域では大きな開きがあります。上位には人口数千人〜1万人規模の小都市・町が並び、札幌市や旭川市といった中核都市は上位には入っていません。
広大な面積と冬季環境が介護需要に影響
北海道は市町村の面積が広く、冬季は積雪や寒冷により外出が困難になる地域が多くあります。こうした生活環境の厳しさが、介護サービスの必要性を高めている可能性があります。特に内陸部や日本海側の地域で認定率が高い傾向が見られます。
認定率が高い=「問題がある」とは限らない
認定率はあくまで「介護認定を受けている人の割合」であり、地域の介護環境の良し悪しを直接示すものではありません。以下の点を踏まえて総合的にとらえることが大切です。
- 認定を受けやすい環境が整っていることの表れでもあります。相談窓口や申請サポートが充実している地域では、必要な人が適切に認定を受けられている可能性があります。
- 介護サービスの利用は認定を受けてから始まります。認定率が高い地域は、それだけ介護サービスが活用されているともいえます。
- 逆に認定率が低い地域でも、潜在的な介護需要が見過ごされている可能性があります。
このランキングを見るときの注意点
- 認定率は「要介護認定者数 / 65歳以上人口」で算出しています。要支援1〜要介護5の全認定者を含みます。
- 小規模自治体では人口変動の影響を受けやすく、数値が不安定になる場合があります。
- データは厚生労働省の公表データに基づいていますが、調査時点と現在で状況が異なる場合があります。
認定率の計算方法について詳しくは、指標の解説ページをご覧ください。